国立天文台水沢VLBI観測所で130万光年宇宙の旅
更新日:2022年6月30日

今回の岩手で一番楽しみにしていた「奥州宇宙遊学館」へ行ってきました。
入場料は大人で200円と格安で、各種シアターや宇宙や科学への好奇心と出会いを楽しめる観光スポットです。
なんと言っても先日ブラックホールの撮影に成功した、メンバーがいらっしゃる天文台と言えば分かりやすいと思う。
経度測定とZ項

ここは、世界の六ヶ所で緯度観測を行っていた場所のひとつだそうです。
今の時代では簡単かもしれないが、地球の動きを計測するため、同じ経度に位置する六つの位置で観測することを検討した結果、北緯39.8度にあたり日本では、水沢が選ばれた。
アメリカ「ゲーザースバーグ」
アメリカ「シンシナチ、のちに観測中止」
アメリカ「ユカイア」
日本「水沢」
ロシア「チャルジュイ」
イタリア「カルロフォルチ」
各地の測定結果をまとめていたドイツの中央局から、水沢の観測データに誤差が多いという指摘を受け、誤差の原因を探っている中、木村所長は経度変化に関する「Z項」という新しい発見をして、観測の誤差ではなく、数値を出す方式に問題があることを明らかにした。
そして水沢の観測精度の高さを世界に示すことになったそうです。
⊿φ=x cosλ+y sinλ+ Z
よくわかりませんが、Z項と言う補数を加えているようです。
初のブラックホールの撮影に成功

イベント・ホライズン・テレスコープで撮影された、銀河M87中心の巨大ブラックホールシャドウといえば有名だろう。
イベント・ホライズン・テレスコープは、地球上の8つの電波望遠鏡を結合させた国際協力プロジェクトであり、ブラックホールの画像を撮影することを目標としています。2019年4月10日、研究チームは世界6か所で同時に行われた記者会見において、巨大ブラックホールとその影の存在を初めて画像で直接証明することに成功したことを発表しました。
そのメンバーの一人が国立天文台水沢VLBI観測所の田崎さんです。
発表のときはここでもお祭り騒ぎだったのでしょうね。とスタッフの方とも会話をしながら、当時の状況を聞き、私も一緒に盛り上がりを感じていた。
もちろん右手にはリング状のブラックホールのクリアファイルを手にしてました。
このブラックホールですが、本来はブラックホールは光も電波も吸い込むため、写真に写ることはありません。
光っているものは、ブラックホールの周りにあるとても熱いガスです。
今回の写真のように周りに明るいものがあれば、そのあかりを背景ににしてブラックホールの周りが「シルエット」のように黒くなる。これを「ブラックホールシャドウ」と呼ばれているそうです。

VERAプロジェクト
VERAは、銀河系の3次元立体地図を作るプロジェクトです。VLBIという電波干渉計の手法を用いて、銀河系内の電波天体の距離と運動をこれまでにない高い精度で計測し、銀河系の真の姿を明らかにします。
今の銀河の形もあくまでも情報を分析した姿でありますが、将来は正確な銀河の形を可視化するんでしょうね。
最後に
本当であれば、一つ一つの展示内容をブログで紹介したいが、いつもと違うPC環境のため更新が困難である。時間があるときにリライトしたい。
とにかく、水沢天文台は世界遺産の「平泉」と負けないくらい楽しめる施設です。
岩手の観光では「一ノ関」「平泉」「水沢」とツアーを組んでも楽しいと思う。水沢の最後はもちろん前沢牛で胃袋を満たしてください。
天文宇宙検定
最後に、「天文宇宙検定」という資格があるんですね。
最年少受験者
1級 12歳
2級 9歳
3級 3歳
4級 3歳
最高齢受験者
1級 73歳
2級 78歳
3級 85歳
4級 75歳
年齢に関係なく、宇宙は人間の夢であることを示しているようです。