超がつくほどの「逆・ブラック企業」

私が務めている会社は、超がつくほどの「逆・ブラック企業」である。
ブラック企業はダメですが、逆ブラック企業も時には結構面倒なものです。
ブラック企業撲滅と逆ブラック企業
間違った美学
会社に入社したときは、仕事に憧れ努力を惜しみなく仕事をしようと志し、そして早く先輩にも認められ、一人前の姿を見せたいと思われたでしょう。
そのためには、残業代という対価を度外視したり、休日に業務命令が出ていなくても会社に行って月曜日の準備をしたりしていた。そしてそれが「美学」であると・・。
サラリーマンの美学
何も分からなかったとは言え、「サービス残業=美学」をのつもりでもなく「自己学習」と言い聞かせていた。
しかし、自己学習だとしても対価を度外視してしまえば、ただのサービス残業となってしまいます。
今の時代こそ「美学」の定義は「努力し惜しまなく働くこと」ではなく、「業務時間内に完了させるための自己管理能力」に変わっている。
その自己管理ができない方が、仕事ができないように見られる時代になってきた。
子供の美学(こちらが正しい)
私が昔に大きなプロジェクトをしていた時は、家に3日ほど帰れないことがあった(対価は正しく支払われていた)。
やっと切りがつき、家に帰ったときだ。
娘に泣かれながらいっぱい怒られた。

娘
「幼稚園で先生のいうことを、聞いているから帰れるんだ。パパは会社の人の言うことを聞かないから残されるんだ!!」
このことを会社の同僚や上司に話をしたら、「娘さんのいうとおり!」とほのぼのしく笑われたこともある。
雇用契約違反は犯罪

ところが「ギッチョン(死語)」これは、本人の意思とは関係なく、会社側が「雇用契約」という一つの契約に対して「詐欺」をしていると取られてしまう。
残業をするのであれば、雇用契約に準じ「対価を支払うこと」となっているのが契約です。
当然契約を守らなければ、法律違反にあたります。有給休暇においても同様ですね。
雇用契約に準じ、年間20日支給される休日は消化することになっている(私の会社は20日です)。※今は5日/年取得になったようです。
仕事が忙しくて休みが取れなくい事情もあるだろうが、会社側の管理者は仕事が特定の人間に集中しないように、定期的に休暇をたらせたり、リソース管理をして業務を回すことを義務付けられている。
管理者は会社の為の駒
逆に管理者に有給は関係がない。残業時間に制限はない。
管理をしっかりする必要があるのが管理者です。
会社からしてみれば課長クラスは、部長に絶対服従の「動く駒」でしかなく、課長に出世しても部長クラスにならないと、最も悲しいサラリーマンという立場です。
逆にこれを乗り越えることで、出世という輝かしいポストが与えられるための試練、と思った方が良い。
最近では会社という幻に縛られたくないという思いの方が強く、課長にも部長にもなりたくない若手も多いようだ(逆に個人事業主を狙っている)。
サービス残業0H・有給100%消化

万が一でもサービス残業が見つかってしまった日には、課長が「さらし首」にされる。
どのような「さらし首」かというと、課長配下は1週間もしくは2週間残業禁止になるのだ。
当然、社員が残って残業はできないので、下手をすると課長が一人で対応することになる(ありえない恐ろしさ、でも面白そう!)。
また、毎週金曜日は基本残業禁止日となっている。金曜日になると管理者が社員を追い出すように、「終わりーーー!」と叫んでいる。
そして、フロアに社員がいなくなると、今度はトイレに隠れている奴がいないか確認したり、オフィスの中をチェックして回るをしている。
管理者は社員の有給が消化されているか定期的にチェックをするのである。
あまりにもひどく溜まっていると、「会社に来るな」宣言をされている奴もいたっけなあ〜。
ちょっと面倒な逆・ブラック企業
逆ブラック企業も徹底されると、社員もそれなりに負担になるケースもある。
あと5分でメールが送れる。
ちょっと忘れ物したので会社に戻りたい。
これはサービス残業のつもりでもない。
会社のためでもなく、自分が有利になるよう、業務の切りをよくしているだけです。
でも逆ブラック会社はそんなものは関係がない。

監査員
「なぜ残ってたんだ!課長には時間外は申請したのか?そのとき課長は何をしていた?」
管理者は監査などで上記のようにヒヤリングの集中攻撃を受ける。

社員
「理由ですか・・・。時間外申請とかじゃなく、5分超過しただけですよ。そんなに悪いことをしたつもりはない。」
でも、そんなものは認められない。
このように面倒な会社と感じる時もあります。
もちろんブラック企業よりは環境は良いのは当たり前で、贅沢な悩みであることは間違いありません。
ブラック?ホワイト?な同僚
勤務表が紙で管理されていた時代のお話である。
社員は日々印鑑を押し勤務管理していた時代があった。
私の同僚にひどい奴がいて、有給を取る際に私の場所に印鑑を押して有給を取っていたのだ。その時はひどい奴だと思っていたが・・・・。
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残業まで私につけていたのだ。
悪い奴ではなく、単純に底知れぬオオボケ君だったのである。
印鑑押す時に間違えているのは気付くだろう。そして課長!あなたも普通は気がつくでしょう・・。と言いたいエピソードである。